バーコードリーダーの選び方|読み取り角度編

バーコードリーダーの選び方 読み取り性能・その1|読み取り角度編

バーコードリーダーの選び方を【読み取り性能】・【コスト削減】・【運用最適化】に分けて連載していきます。
本記事は効率と生産性に直結するバーコードリーダーの読み取り性能に関する内容の1/7回目、バーコードリーダーの読み取り角度に関する内容となります。

 

バーコードリーダーの読み取り角度について

現場のバーコードは正対していない?

バーコードリーダーの選び方

物流センターのベルト・コンベアを無造作に流れるダンボールについたバーコードや、スーパーやコンビニのお弁当などについたバーコードなど、バーコードリーダーが使われる現場で読み取るバーコードは正対せず、角度がついた状態であるケースが多いです。出荷スピードを要求される物流センターのダンボールの向きを毎回正対させていたら効率は悪く、スーパーで具材の入ったお弁当の向きを正面に傾けてバーコードを読むことは現実的ではありません。

バーコードの傾きや回転には名前がある?

バーコードリーダーの選び方

バーコードの傾きや回転といった角度にはそれぞれ名前がついています。バーコードを正対したとき、正対方向の回転を【チルト角】、垂直方向の回転を【スキュー角】、水平方向の回転を【ピッチ角】と言います。業務用途のバーコードリーダーの仕様書にはこのバーコードのチルト角・スキュー角・ピッチ角ごとの対応角度が記載されています。

2次元バーコードリーダーの技術特性上、チルト角は必ず360°読み取り対応されていることから記載が省略されている場合がございます。1次元バーコードリーダーと2次元バーコードリーダーの違いはバーコードの選び方 基本の【き】編をご参照ください。

 

バーコードリーダーの読み取り角度について

バーコードリーダーから角度のついたバーコードはどう見える?

バーコードリーダーの選び方

スキュー角やピッチ角のついたバーコードをバーコードリーダーから見るとそれぞれ以下のように変形して映ります。スキュー角のついたバーコードは遠方に行くにつれて線幅が細くなり、余白が細くなります。ピッチ角のついたバーコードは手前の線幅が太くなり、遠方の線幅との差が目立つようになります。このように角度のついたバーコードをソフトウェア側で補正処理を行う技術や精度、また補正処理すら行う必要なく読み取る技術をデコード性能と呼びます。

デコード性能に関する詳細は読み取り性能・その2|読み取り精度(デコード性能)編にてご紹介いたします。

読み取り角度性能が置き型タイプのバーコードリーダーの生命線?

スーパーのPOSレジや物流倉庫の入出荷作業などで利用されることが多い置き型のバーコードリーダー。両手が自由に使うことができ、読み取りスピードを要求される現場で使われています。作業効率の向上を担う置き型のバーコードリーダーでは、バーコードの読み取り角度に対する読み取り性能が生命線のひとつと言えます。

バーコードリーダーの選び方

置き型タイプのバーコードリーダーを検討されている場合は【スキュー角】・【ピッチ角】の値を参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

松岡 泰樹

松岡 泰樹

【じ】編集長 兼営業部SDR(セールスディベロップメントチーム) マネージャー。ひとり編集部として、イラスト制作からライティングまで全工程を担当。SDRでは導入前の機器選定・評価サポートから、現場改善支援、協業パートナーと連携したDX支援に従事。