Honeywell 防爆ハンディーターミナルの歴史
この記事の目次
Honeywell防爆ハンディーターミナルの歴史|Intermec社との協業
業界最多?10機種を超える製品をリリース
Hoeneywell製防爆ハンディーターミナルはこれまでに10機種を超える製品がリリースされ、世界中で使用されてきました。10機種というとそこまで多くないように感じますが、私たちが使用するパソコンやスマートフォンなどの端末と違い、製品の販売期間(製品ライフサイクル)が平均5年以上と長い業務端末の業界では類を見ない数です。
業界上位2社の統合|IntermecブランドからHoneywellブランドへ
2013年にHoneywell社とIntermec社の合併・統合が行われ、Honeywell製防爆ハンディーターミナルの歴史の中で最も大きな出来事となりました。それまでIntermec社の防爆ハンディーターミナルに装着して使用可能なバーコードリーダーをHoneywellが提供するなど、協業関係にあった業界上位2社の統合は、米国だけでなく世界中で話題となりました。
防爆ハンディーターミナルと言えばIntermec
Intermecは45年以上前から防爆ハンディーターミナルを設計・製造してきました。現在でもアメリカ・カナダの北米地域で電子機器向けの安全規格として有名なUL(UL規格)では、爆発などを伴う危険区域における電子機器等の設計・使用の認証基準を1971年の時点で公表(UL913 1st Edition)しており、危険区域では本質安全(instrincically safe)の製品を使用するように提唱していました。IntermecはUL認証を受けた防爆製品としてアメリカ国内での地位を築いてきました。これはIEC(国際電気標準会議:International Electrotechnical Commission)が定める国際的な防爆規格として知られるIECExや、ヨーロッパで主流の防爆規格ATEXが防爆エリア(Zone)を定める20年以上前のことでした。
各国のデバイスメーカーへOEMでの端末供給
自社ブランドの端末販売の他、各国のデバイスメーカーとアライアンスを組み、OEMでの端末供給を行ってきました。またHoneywellとの協業も長年行われており、Intermec製の端末に装着可能なバーコードリーダーをHoneywellが提供していました。
編集部で確認できた最も古い端末|1991年リリース TRAKKER 946xシリーズ
Intermec製の防爆ハンディーターミナルの中で【じ】編集部が詳細資料を確認できた最も古い端末は、1991年4月にリリースされたTRAKKER 9460/9462という端末でした。端末上部に付いているペン型のバーコードリーダーでのバーコードの読み取りが可能で、専用アプリケーションを動かすことが出来たようです。小型が特徴の端末だったようですが、サイズは縦25cm・横10cm、厚みが6cmと今では考えられないサイズでした。
Honeywellの防爆ハンディーターミナルは他社製品と何が違う?
石油プラントや化学工場などの危険区域で使用される防爆ハンディーターミナルには、さまざまな種類の端末があります。その中でもHoneywellの防爆ハンディーターミナルが持つユニークな特徴は、全ての端末にバーコードリーダーが搭載されていることです。危険区域での業務効率化のために、バーコード読み取りやOCR(文字読み取り)機能がアプリやシステムと連動され、使用されています。
防爆ハンディーターミナルだけじゃない?世界で使われるHoneywellのSafety製品
有害ガスを検地するガス検知器、毒ガス・粉塵・微生物・毒素などの防護マスク、重工業工場内で使用される防爆仕様用のカメラなど、2021年現在、HoneywellのSafety製品は、世界120ヶ国を超える国の政府機関や企業に選ばれ、危険区域の最前線で使用されています。
重工業プラントの制御システムも開発している?
バーコードリーダー搭載の防爆ハンディーターミナルやSafety製品だけでなく、石油コンビナートや化学工場などの重工業プラント全体の制御システムの開発も行っており、安全に関わるさまざまなシーンでHoneywellの技術が用いられています。
防爆ハンディーターミナルはAndroid OSを搭載?
主流のOSはAndroidへ|日本の防爆規格を取得
Microsoft社が業務端末の製造・サポートを終了したことにより、小売業界や物流業界で数多く使用されてきた業務端末は、WindowsからAndroidへと移り変わりました。当然のことながらこの流れは防爆ハンディーターミナルにも波及し、防爆ハンディーターミナルの今後の主流OSはAndroidとなっています。
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