バーコードとは?|基本の【き】
この記事の目次
バーコードとは?
バーコードの種類|大きく分けて2種類
「バーコード」と聞いてパッと頭に浮かぶイメージはどのようなものでしょうか?
コンビニのお菓子についたバーコード?スマートフォン決済に使用するバーコード?
普段あまり意識されることはないバーコードですが、意識をして探してみるとすぐに見つかるはずです。スーパーやコンビニの商品から本屋さんの書籍、洋服についたタグや市販薬の個装箱などまで、一般に流通している商品には全てバーコードが印字されております。私たちの身近にはバーコードが溢れています。
バーコードには、黒と白のバー(棒)で構成された1次元コードと、QRコードなど四角い形をした2次元コードの大きく分けて2タイプあります。また1Dコードと2Dコードといったコード体系・コードの種類のことを【シンボル】や【シンボル種】と言います。
2次元コードはバーコードではない?
1次元コードは【バー(棒)で構成されたコード】という特徴からバーコードと呼ばれているため、【*セルで構成された2次元コード】は厳密には【バーコード】ではありません。
*QRコードでいう四角い点のこと
2次元コードは、バーコード(1次元コード)と対比されるかたちで2次元バーコード(2D Barcode)と表記されていることがございます。このページでは、バーコード(2次元コードを含む)という記載で表記している場合は2次元コードも含め、通称名としてバーコードと記載しております。
バーコードの種類|全部で150種類以上?
バーコード(2次元コード含む)は用途や運用環境、印字可能スペースや業界ルールなどに合わせて、規格化や特許申請されたものだけで約150種類ものバーコードが存在しています。その他にも企業独自で作成しているオリジナルコードなど、規格化や特許申請がされていないコードを合わせると数100にのぼるバーコード(2次元コード含む)が存在すると言われております。
バーコードの歴史
バーコード(1次元コード)の歴史
バーコード(1次元コード)は70年近く前に開発された自動認識技術の中でも特に長い歴史のある技術です。バーとスペースの組合せにより、数字や文字などを機械が読み取れる形で表現したもので、日本では40年ほど前から使用されてきました。スーパーやコンビニの商品には全てバーコードがついていますが、そのバーコードの中には商品データや販売メーカーの情報がデータとして入っており、バーコードリーダーで読み取ることによって商品の管理を行っています。
全部同じように見えますが実はがあり、業界のルールや、バーコード自体の特性に合わせ使い分けられています。
2次元コードの歴史
2次元コードはバーコードの開発から遅れること約30年、米Veritec社によって世界初の2次元コードであるVericodeが今から約40年前に開発されました。
Veritec社WEBサイトはこちら
https://www.veritecinc.com/
2次元コードはバーコード(1次元コード)に比べて格納できるデータ量が最大100倍以上であることや、狭いスペースに印字できるといった特徴から、急速に市場に浸透しました。モバイル決済などに使用されるQRコードはバーコード同様に私たちの身近なところで利用されています。QRコードの他に世界中で使用されている2次元コードにDatamatrixというシンボルがあります。Datamatrixの最大の特徴はデータ量が少ない場合にQRコードに比べて小さく印字できる、ということ。この特徴から、パソコンなどの小さな基盤や車の金属部品に直接コードを印字するDPM【Direct Parts Marking:ダイレクト・パーツ・マーキング】でデファクト・スタンダードなシンボルとして採用されています。
バーコードの標準化|バーコードのルール決め?
150種類のバーコード(2次元コード含む)の中からどのシンボル(コード種)を採用すべきかを決めることは容易ではありません。そのため業界全体レベルから大きい括りでは国レベル〜各国共通レベルまで、さまざまな分野で使用するバーコードを*標準化し、細かい取り決めが行われています。身近なところではスーパーやコンビニなどの商品についたJANコードや市販薬などの医薬品に採用されているGS1-128があります。
バーコードの標準化|JANコードとは?
JAN(コード)は【Japanese Article Number】の略で、スーパーやコンビニで購入できる商品に必ず印字されている国際的な共通品コードです。JANのバーコードデータの中には商品の国情報、製造企業の情報や商品データが入っています。
JANは日本国内での呼び方で、国際的にはEANコード【European article number】と呼ばれています。2019年10月現在、世界110ヶ国を超える国と地域が加盟する流通コードの管理及び流通標準に関する国際機関、GS1が発行しています。
格納データだけではなく、印字サイズや印字部分の余白スペースなど、細かく規格化されています。
バーコードの標準化|GS1-128とは?
GS1-128は1989年に国際的に標準化されたシンボルでCODE128というこれまた国際規格である1次元コードを使って作成されます。日本国内では1999年から日本医療機器関係団体協議会が医薬品(医療材料)の統一商品コードとしてJANコード、印刷表示としてGS1-128シンボルとすることを決定し、2003年の改正薬事法対応として、医療機器や材料のトレーサビリティ実現のために、GS1事業者コード登録、GS1-128シンボル表示、データベース登録が推進されるようになりました。
GS1-128は医療業界のほか、食肉業界や公共料金などの払込取扱表などにも標準化シンボルとして採用されています。