ハンディーターミナルとは?|何ができる?|基本の【き】

ハンディーターミナルとは?

ハンディーターミナルとは、機器の上部や背面にバーコードリーダーが搭載されたモバイル端末(スマートデバイス)です。バーコードの読み取りやOCR(文字読み取り)の読み取りができ、業種・業界問わず、さまざまなビジネス現場で利用されています。私たちの身近なところでは物流業界や小売業界などで使われており、宅配業者の配達員の方が送り状のバーコードを読み取り配送処理を行っている光景や、スーパーやコンビニの店員さんが商品管理を行っている光景などを目にされることもあるのではないでしょうか。

ハンディーターミナルとは?

以前はMicrosoft社のWindows OSを搭載したハンディ―ターミナルが主流でしたが、現在はGoogle社のAndroid OSを搭載したハンディーターミナルが主流となっており、カメラ撮影や電話などスマートフォンで使える機能の多くがハンディーターミナルでも行えることから、ハンディーターミナルはビジネス現場で使われる業務用のスマートフォンと言われています。アプリケーションを組み合わせることでさまざまな業務に対応することができるため、令和時代のハンディーターミナルはビジネス現場を支え、今まで現場の運用を大きく変えることができる、可能性に満ちた端末と言えるでしょう。

ハンディーターミナルの使い方や操作方法に関してはこちらの記事:【ハンディーターミナルの使い方】にまとめておりますので合わせてお読みください。

スマートフォン型のハンディーターミナルが人気?

ハンディーターミナルとは?

Windows OSを搭載したハンディーターミナルでは、ディスプレイ部分と上下に並ぶ形で物理的なキーボードを搭載したタイプが一般的でした。キーの数や形状も様々で、ガラケーのような10キー付きのモデルから、50キーを超えるよなフルキーボードに近いモデルまで、用途に合わせて選べるキーボード付モデルのラインナップが豊富でした。Android OSを搭載した現在のハンディーターミナルでは、スマートフォンのように液晶画面のみのモデルが多くラインナップされています。私たちの生活に欠かせない存在となったスマートフォンと同じ操作感で使用することができるため、スマートフォン型のハンディーターミナルを選ぶ企業が大半となりました。

Honeywellハンディーターミナル一覧

Android OSを搭載した現在のハンディーターミナルにおいても、冷凍倉庫などで使われる一部のハンディーターミナルは物理キーボードを搭載したモデルがあります。物理キーの入力はもちろんのこと、スマートフォン型ハンディーターミナル同様に仮想キーボードでの入力も可能なため、作業に合わせて使い分けることが出来ます。

スマートフォン型ハンディーターミナルも動きは一緒

ハンディーターミナルとは?

従来のキーボードが搭載されたハンディーターミナルと同じように、スマートフォン型のハンディーターミナルもバーコードの読み取りやOCRの読み取りを行うことができます。物理的なキーボード搭載の従来モデルに比べ、小型・軽量なため女性でも片手での操作が可能です。

スマートフォン型ハンディーターミナルはPDAとも呼ばれている?

スマートフォン型のハンディーターミナルは【PDA】という名称で記載される場合があります。PDAとは【Personal Digital Assistant】の略で、一般的には電話機能が付いていない手のひらサイズのモバイルデバイスの総称となりますが、ハンディーターミナル業界(自動認識業界)では、2015~6年頃まで珍しかった物理キーボード未搭載のスマートフォン型のハンディーターミナルのことをPDAと記載していました。最近ではスマートフォン型のハンディーターミナルを採用する企業が増え浸透してきたこともあり、PDAという名称を使わずに「スマートフォン型ハンディーターミナル」やキーボード付きモデルと区別せずに「ハンディーターミナル」とそのまま呼ばれています。

 

ハンディーターミナルとスマートフォンの同じところ

Android OSを搭載した現在のハンディーターミナルが業務用スマートフォンと呼ばれているように、ハンディーターミナルには私たちが普段使用しているスマートフォンと同じ特徴があります。

同じこと・その①|Android OSが搭載されている

ハンディーターミナルは、スマートフォンと同じAndroid OSがベースとなり動作しています。そのため、スマートフォンで行うことが出来るカメラ撮影や※通話といった標準的な機能はハンディーターミナルでも同じように行うことが出来ます。

※Android OSを搭載したハンディーターミナルでは、通話機能が可能なWWANモデルと、通話機能非搭載のWLANモデルがあります。メーカー毎にWWANモデルやWLANモデルの記載がありますのでご確認ください。

ハンディーターミナルとは?

ベースとなるAndroid OSのうえにハンディーターミナル・メーカー毎の専用機能や専用設定を行う項目が用意されています。端末選定時に注意するべきポイントとしては、Androidスマートフォンの最新OSと比べハンディーターミナルでは古いOSが採用されていたり、OSアップデートが出来ず古いOSが固定されている場合が多いため、利用予定のアプリケーションがハンディーターミナルのOSに対応しているか確認しておく必要があります。Honeywellのハンディーターミナルであれば最新OSにアップデート可能なラインナップが多く、機器を長くご利用いただくことが可能です。

Honeywellハンディーターミナル一覧


 

同じこと・その②|Play Store®からアプリをダウンロード出来る

ハンディーターミナルとは?

スマートフォンと同じAndroid OSがベースとして動作しているため、ハンディーターミナルにプリインストールされているPlay Store®アプリ上で公開されているアプリケーションを使用することが可能です。Windows OSのハンディーターミナルでは開発が必要となっていたようなアプリも、Play Store®から自社の業務に合ったアプリケーションを利用可能です。

拡張性が高く、さまざまな業務に最適なAndroidハンディーターミナルですが、IT部門のハンディターミナル管理ご担当者様は「業務で使用するハンディーターミナルに勝手にアプリをダウンロードされたくない」・「セキュリティの関係から特定のアプリだけを使用したい」といった意見が多く、端末管理を課題とされる企業が多いです。ハンディーターミナルを業務で使用する場合、MDMやEDMといった管理者が使用する端末管理ソフトを合わせて導入されるケースが一般的です。MDMやEDMを使用することで、専用アプリしか動かないように設定することや、WiFi設定、アプリインストールなど、端末の一括操作が可能となります。

 

ハンディーターミナルとスマートフォンの違うところ

業務用のスマートフォンと呼ばれるハンディーターミナルですが、その名の通り業務をより効率化し、業務用途ならではの特徴があります。

違うこと・その①|バーコードリーダー搭載

ハンディーターミナルとは?

スマートフォンとの最大の違いはバーコードリーダーを搭載していることです。さまざまなバーコードや2次元コードを読み取ることができます。また、Honeywellのハンディーターミナルであれば賞味期限やLOT番号といった英数字の読み取りが可能になるOCR機能が用意されています。

違うこと・その②|専用製品のラインナップ

ハンディーターミナルとは?

特定の業種・業界に特化した専用製品がラインナップされていることもスマートフォンとの違いです。医療現場で使われる薬剤消毒に耐える特殊プラスチックで作られたメディカル・モデル、冷凍倉庫などのマイナス環境下での使用が可能な耐冷凍モデル、化学プラントや薬品工場などの爆発の危険があるエリアで使われる防爆モデルなどがあります。

違うこと・その③|業務向けのアクセサリ

ハンディーターミナルとは?

業務効率の改善や現場の生産性をあげるための専用アクセサリが豊富なこともスマートフォンとの違いです。長時間シフトに対応するための充電クレードルやバッテリ・チャージャー、電波でタグを読み取るRFIDリーダライタ、腕に装着ができるウェアラブル・バンドなど、ハンディーターミナル毎に豊富なアクセサリが用意されています。

違うこと・その④|業務向けのアプリケーション

ハンディーターミナルとは?

Play Storeに公開されていないハンディーターミナル専用のアプリケーションが多数用意されていることも違いの一つです。業務を円滑に進めるためにさまざまなアプリを組み合わせて使用することができます。簡単に業務アプリを作成することが出来るノーコード開発ツールも、ハンディーターミナルをインカムとして使用することも、ハンディーターミナルをコミュニケーション・ツールとして使用することも、数百台の端末を一括管理するツールも、用途に合わせてさまざまな専用アプリがあります。

ハンディーターミナル向けアプリ

違うこと・その⑤|保守サポート

ハンディーターミナルとは?

有事の際に業務を止めないための保守サポートが用意されていることもハンディーターミナルならではの特徴です。端末故障時の交換サービスやバッテリの定期交換サービスなど、各メーカーやモデル毎に保守サービスが異なるため、端末選定時の一つのポイントとなることもあります。

 

世界で選ばれるHoneywellのハンディーターミナル

現場の改革を求められるDXの時代に、Honeywellのハンディーターミナルが世界中で採用されています。他メーカーにはないHoneywell製ハンディーターミナルの特徴である業界最長のOSアップデート対応(Mobility Edge)により、機器を長く使用することができ、中長期での大幅なコスト削減を実現します。その他、詳細は以下のハンディーターミナル専用サイトにてご確認いただけます。

ハンディーターミナル専用サイトへ

タグ:

この記事を書いた人

松岡 泰樹

松岡 泰樹

【じ】編集長 兼営業部SDR(セールスディベロップメントチーム) マネージャー。ひとり編集部として、イラスト制作からライティングまで全工程を担当。SDRでは導入前の機器選定・評価サポートから、現場改善支援、協業パートナーと連携したDX支援に従事。