RFIDタグのフラグとセッションとは?
この記事の目次
RFIDタグのフラグとセッション
Flag(フラグ)|RFIDタグのステータス
一般的な*RFIDタグはフラグ(Inventory flag)と呼ばれる機能が標準で搭載されています。フラグとは、RFIDタグが【すでに1度読み取られた状態】か【まだ読み取られていない状態】かの2パターンでタグの状態を示す機能です。
*EPC Gen2準拠
通常、読み取られていないRFIDタグはフラグA状態にあり、RFIDリーダーからの読み取り電波を受けるとフラグBに変化します。
RFIDタグが電波を受け取り、タグのステータスがフラグAからフラグBに変わったあと一定時間が経過すると、自動的にフラグAに戻ります。
RFIDリーダーはフラグの読み分けができる?|Inventry Search Mode
RFIDリーダーでは「フラグAのみ読む」「フラグBのみ読む」「フラグA/Bどちらも読む」といった、RFIDタグのフラグ状態を利用した読み分けが可能です。
*Inventry Search Mode:RAIN RFID準拠のRFIDリーダーなどに機能が搭載されております。機種により未対応の場合もあります。
フラグ状態を利用した読み分けができることにより、読み取りスピードの向上や読み取る必要のないRFIDタグを事前に指定することでアプリケーションの負荷を軽減し、処理スピードをあげることが可能です。
セッション(Session)|フラグAに戻るまでの時間を管理
セッションとはタグが電波を受信しフラグBになったあと、次にフラグAに戻るまでのパターンを示しています。フラグの読み分けと同様にセッションの種類をRFIDリーダー側で設定することができます。
代表的なセッションには以下の3つがあります。
セッション・タイプ | フラグの変化 |
セッション0 | フラグBに変化後、リーダーからの電波を受信中はフラグBを維持し、電波を受信しなくなったタイミングでフラグAに変化 |
セッション1 | フラグBに変化後、リーダーからの電波の受信に関わらず0.5秒~5秒の間でフラグAに変化 |
セッション2・3 | フラグBに変化後、リーダーからの電波を受信中はフラグBを維持し、電波を受信しなくなった後、最低2秒以上フラグBを維持し一定時間経過後フラグAに変化 |
*フラグB状態が継続する時間を【Persisitence】と呼び、この【Persisitence】は任意の時間設定はできません。セッション2・3を選択した場合の【Persisitence】は規格上「最低2秒」となっていますが、タグの種類や製造メーカーにより異なり、実際は10秒から長いもので1分ほど持続するものも存在します。
フラグの読み分けとセッションを組み合わせて利用
RFIDリーダーの使用時にはフラグの読み分けとセッションを組み合わせて、最適な読み取り方法を使い分けて利用します。アパレルの棚卸で複数人で行うのか・フロア1名で行うのか、機密管理品などで常時タグを感知しておく必要があるのか・また何枚のRFIDアンテナを使用するのかなど、運用環境によって最適なフラグの読み分けとセッションの組み合わせは異なります。
本記事の参考文献:EPC UHF Gen2 Air Interface Protocol V2.1
https://www.gs1.org/standards/epc-rfid/uhf-air-interface-protocol
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