OCRフォントとは?|OCRのために開発されたフォント

OCRフォントとは?

OCRのために開発されたフォント

世界初のOCRフォントとなる【OCR-A】は1968年にAmerican Type Founders (ATF) によって作成・公開されました。【OCR-A】はアメリカ国内の規格となるANSI規格を取得後、日本やドイツを始めとした各国の規格を取得し、国際規格であるISOとしても認定されています。【OCR-A】フォントはデザイン性に富んだ字体であることから新聞や広告などにも好んで採用さた他、視覚障害を持つ方が文字を読むための機械を作成するという側面もあったようです。

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現在でも使用されており、私たちの生活にもっとも身近なOCRフォントは【OCR-B】フォントです。世界中のパスポート番号や日本の免許書番号に使用されているほか、最近ではマイナンバーカードにも採用されているフォントです。スイスのフォント・デザイナーであるAdrian Johann Frutiger氏によって制作されました。【OCR-B】は1973年に国際的なスタンダードになり、最大の特徴としてOCR処理を行うパソコンからも認識しやすく、人間の目からも見やすい自然なフォントであるということです。

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その他にも磁気インクという特殊なインクを使用した【OCR-MICR】フォントは1960年頃から欧米諸国の小切手の改ざん防止のために印字された他、半導体基板などのウエハーにレーザーマーキングするのに特化した【SEMI OCR】フォントなどがあります。

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【OCR-A】フォントおよび【OCR-B】は国際規格であるISOで規格化されており、さまざまな運用環境で最適なOCR処理ができるように印字比率や印字文字間隔などが細かく定めらています。

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松岡 泰樹

松岡 泰樹

【じ】編集長 兼営業部SDR(セールスディベロップメントチーム) マネージャー。ひとり編集部として、イラスト制作からライティングまで全工程を担当。SDRでは導入前の機器選定・評価サポートから、現場改善支援、協業パートナーと連携したDX支援に従事。