DC(Distribution Center)とは?|倉庫やTC・PDC・FCとの違いは?

DC(Distribution Center)とは?

DCは入荷・検品・梱包・出荷などを行う物流センター

DCとは

DCとはDistribution Center(ディストリビューション・センター)の略で物流センターの種類の1つです。日本語で在庫型物流センターや「物流」部分を省いて在庫型センターと表記されるケースもあります。
商品がDCに入荷したら検品を行い在庫として保管・管理し、お客さんからの注文や小売店などは店舗からの要請があったタイミングで商品のピッキングと梱包、そして商品を出荷して指定された納品場所に配送することが役目となります。いわゆる皆さんがイメージする一般的な物流センターがDCといえるでしょう。

DCと倉庫の違いは?

DCとは

DCと倉庫の違いはDCが在庫型物流センターと呼ばれているように大きな違いは商品を配送する機能を持っているか、持っていないかといったことになります。商品の保管だけを行う倉庫と違い、建物の設計面でもDCは大型トラックの積荷スペースや荷物の搬入経路などを考慮した作りになっています。

DCとTC・FCの違いは?

DCとは

物流センターの種類にはDCを含んで大きく3つのタイプがあります。TCとはTransfer Center(トランスファーセンター)の略で、日本語で「通過型物流センター」と呼ばれている名前のとおり、主な機能は商品の仕分けや配送荷物の積み替えといったことで、商品の保管は基本的に行うことを想定していません。入荷した荷物はすぐに、次の配送先へ向けて出荷します。FCとはFulfillment centerの略で近年話題の物流センターでAmazonや楽天といったEC事業を行っている企業が構える物流センターに多いタイプです。ECサイトに商品を販売している出品者の商品をFCで保管し、購買者からの注文に合わせてピッキングし、場合によっては異なる出品者の商品をまとめて梱包・出荷を行います。商品納入・在庫管理・出荷処理など高度なシステム連携が必須なことからIT業界のトップを走る企業だからこそ対応できる物流センターとも言えるでしょう。

 

物流を支えるDC

日本の物流の動き|小口配送の激増

国土交通省が発表する日本の物流に関するさまざまな統計データをまとめた※【物流を取り巻く現状】によると、1990年では貨物1件あたりの貨物量が平均2.43トンであったのに対し、2015年の調査では貨物1件あたりの貨物量は平均0.98トンまで下がっています。一方で※1.物流件数の推移は1990年が13,656K件であったのに対し、2015年は22,608K件と大幅に増加しており、積載量の少ない小型コンテナのトラックやミニバンによる配送=小口配送が増加していることが分かります。

※国土交通省 2019年12月 【物流を取り巻く現状】
https://www.mlit.go.jp/common/001320985.pdf
※1.P1より【小口多頻度化の動き】よりランダムに選ばれた3日間の統計値

このような小口配送はインターネットの普及によるECサイトの商品配送が大きく関与し、私たちの生活はより便利なものになっています。そしてこの物流を支えてきたのがDCをはじめとする日々進化する物流センターなのです。

 

DCから出荷された製品が私たちの手元に届くまで

私たちがECサイトで商品購入ボタンを押すと、DC内のオペレーター(作業者)が倉庫内の在庫棚から商品をピッキングし、梱包作業に入ります。出荷伝票や送り状などをプリントし出荷段階が整った荷物はまずHUBの役割を担うTC(トランスファーセンター)に向けて配送されます。TCに集められた荷物はそこから配送先の方面毎に積み替えられ、地方拠点のTCに向けて配送されます。最後にラストマイルと呼ばれる顧客に届けるための配送車に積み替えられ、私たちの手元商品が届く仕組みです。
 

世界のDC現場で採用されるHoneywell製品

DC内の業務効率をあげることが生産性向上のカギとなる?

日々増えていく物量を捌くために物流業界では様々な取り組みが行われています。全自動倉庫と呼ばれる注文された商品のピッキングを全てロボットが行う物流センターや全長数キロにも及ぶベルトコンベアを張り巡らせた物流センターなど、驚くような技術を取り入られながら物流テクノロジーは進化しています。
Honeywellの製品はDC内の業務から配送車のオペレーション管理まで、物流に絡むさまざまな工程で使用されています。DCをはじめとした物流センターや倉庫内のオペレーターに使われるバーコードリーダーや、ピッキングや配送時に使われるハンディーターミナルやPDA(業務用スマートフォン)など、国内外で評価を得ているHoneywell製品はDC内の業務効率をあげ、生産性向上のカギとなるでしょう。

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この記事を書いた人

松岡 泰樹

松岡 泰樹

【じ】編集長 兼営業部SDR(セールスディベロップメントチーム) マネージャー。ひとり編集部として、イラスト制作からライティングまで全工程を担当。SDRでは導入前の機器選定・評価サポートから、現場改善支援、協業パートナーと連携したDX支援に従事。