バーコードリーダーの選び方|分解能編
この記事の目次
バーコードリーダーの選び方 読み取り性能・その5|分解能編
バーコードリーダーの選び方を【読み取り性能】・【コスト削減】・【運用最適化】に分けて連載していきます。
本記事は効率と生産性に直結するバーコードリーダーの読み取り性能に関する内容の5/7回目、バーコードリーダーの分解能について取り上げております。
- バーコードリーダーの選び方 基本の【き】編
- 読み取り性能|読み取り角度編
- 読み取り性能|読み取り精度(デコード性能)編
- 読み取り性能|読み取り距離(DOF)編
- 読み取り性能|モーション・トレーランス編
- 読み取り性能|分解能編(本記事はコチラ)
- 読み取り性能|一括読み取り編(近日公開)
- 読み取り性能|プラグイン機能編(近日公開)
- コスト削減|データ編集機能編(近日公開)
- コスト削減|キッティング編(近日公開)
- 運用最適化|用途に合わせた機器編(近日公開)
バーコードリーダーにおける分解能(最小分解能)とは?
バーコードリーダーの性能表には、分解能(最小分解能)と記載された項目があります。バーコードリーダーにおける分解能とは、バーコードリーダーが読み取り可能な*1次元コード(バーコード)のバー幅・*2次元コード(QRコードやDatamatrix)のセル・サイズを表します。
性能表に記載されているのは読み取り可能な最小サイズを意味する最小分解能が記載されることが一般的で、1次元コードであれば一番細いバー幅、2次元コードであれば単一のセル・サイズを意味し、mmやmilなどの値で記載されます。表記は1次元コードや2次元コードといったシンボルのカテゴリー毎に記載される場合や、QRコードやDatamtrixなどの極小サイズで印字されることが多いシンボルに絞って記載されるなど、メーカーにより異なります。
1次元コード:通称バーコード。商品についたJANコードや工業用コードとして使われるCODE39といったものがあります。
2次元コード:QRコードやDatamatrixなど、2軸に情報を持つコード。正方形のものが一般的ですが、近年長方形タイプのコードも規格化が進んでいます。
バーコードラベル作成ソフトでは違う表記が使われている?
バーコードラベル作成ソフトで世界的に有名なBarTender®(SEAGULL SCIENTIFIC社)などのバーコードラベル作成ソフトでは、分解能という用語を使わずに【Xの寸法】や【密度(文字/ミリ)】といった項目で記載されていることがあります。これらの値を変更することで分解能の指定が可能です。
年々進む2次元コードの極小化
トレーサビリティ(生産工程から流通、販売までの追跡)の重要性や、部品単位での個体管理やLOT管理が求められる近年において、世界的な傾向としてバーコードや2次元コードの更なる活用が進んでいます。特にQRコードやDatamatrixなどの2次元コードが採用されるケースが増加しており、小型の電子部品など限られたスペースへの印字が求められるものに限らず、業界問わず印字サイズが年々小さくなっています。
極小シンボルにはDatamatrixが使われる?
製品に直接印字を行うDPM(ダイレクト・パーツ・マーキング)など、極小サイズのシンボル印字には通常Datamatrixが用いられます。これはDatamatrixがQRコードなどの他の2次元コードに比べて仕様・構造上、❶同じスペース内でより多くの文字を格納(エンコード)できること、❷極小印字の際に用いられるレーザーマーカーの印字が行いやすいことが理由です。
極小シンボル読み取り用のバーコードリーダーは高額?
コードサイズが小さくなると従来のバーコードリーダーはでは分解能が不足し、バーコードリーダーの入替・改造が必要となるケースが増えています。
極小コードを読み取るためには高性能な光学機構(カメラ・レンズなど)が必要となる場合が多く、専用のバーコードリーダーを導入する必要があるなど総じてバーコードリーダーの費用が高くなってしまいます。
極小シンボルにも強いHoneywellのバーコードリーダー
Honeweyllのバーコードリーダー【Xenonシリーズ】であれば、専用アタッチメントを装着することで汎用モデルの手持ち式バーコードリーダーでありながら、*超極小サイズ《0.071mm》のDatamatrixの読み取りが可能です。機構がら、高額になりがちな極小シンボル読み取り用のバーコードリーダーに比べ、大幅にコストを抑えて導入いただけます。
※保証値ではなく試験値です。印字品質や印字箇所のコントラスト、読み取り環境に大きく影響を受けます。ご評価用のデモ機を用意しておりますので導入前検証をお願いしております。
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